Farnborough International Airshow2018 いよいよ開幕
2年に1回、イギリスのファーンボロで開催される国際航空ショー、Farnborough International Airshow(ファーンボロ国際航空ショー)がいよいよ開幕です。
今年の個人的な注目は2つ。
一つはもちろんMRJ。
もう一つはBoing797と噂されるNMA(New Midsize Airplane)です。
MRJ
今年の話題はなんと行ってもMRJのデモ飛行です!
無事に行われたとのことで何よりです。
静かに舞い、静粛性アピール 写真特集・MRJ初のファンボロー飛行展示(Aviation Wire)
タイトルはMRJ90の間違いですね…。
これを弾みに、頑張って欲しいです。
また、ボーイングもMRJのサポート維持を(いまのところ)約束。ひとまずホッとしますね。
Boing797 (NMA)
そしてもう一つの注目が797と噂されるNMA(New Midsize Airplane)。
ただし、予想通りというか今年のローンチはなさそうですね。
ローンチは来年のパリショーでしょうか?
大きさは737MAX10と787-8の間とされ、つまり757および767の後継です。787-8って、767の後継だったのでは?とお思いでしょうが、ややデカくなり、それよりも航続距離を大幅に伸ばしたことが過剰スペックになってしまったのでしょう。757や767の主戦場はアメリカ国内線や中近距離国際線。確かに787ではオーバースペックなんですよね。ここをAirbusはA321LRやA321ULRで取りに来ているわけですが、737MAX10では航続距離不足。そこで、ボーイングは新開発の話が出てきたわけですよね。
A321は206席〜240席規模の単通路機。一方NMAは200強から280席クラス(2機種?)とされ、まさに757〜767サイズ。さらに航続距離も(ERでない)767程度の5000nmほどとちょうどいいところですね。これを単通路(ナローボディ)でやるのか双通路(ワイドボディ)でやるのかですが、どうも双通路が基本(もしかしたら単通路も選べる??)となるのが有力のようです。
スペース的にはナローボディのほうが効率がいいですが、どうも航空会社(特に地上駐機時間の短いLCC)からしてみれば廊下が2本あったほうが、乗り降りの時間を短縮できるメリットが有るとか…。
ただし、ワイドボディにすると、床下に大きなカーゴスペースができてしまうわけですが、逆にLCCではここは無駄なスペース(カーゴを扱うと駐機時間が伸びる)。そこで真円形ではなく、ボディーの下側はカーゴスペースを狭めるような、横長の楕円とすることが検討されているようです。
実現すれば、中距離LCCでも使いやすいような、かなりニッチな機材になりそうです。
一方で、エンジンメーカー、とくにGEは797をめぐり早速牽制をしかけています。
去年からGEは独占契約以外望まないとしていますから、つまりそういうことなのでしょう。
実際には、ギヤードターボファンエンジンをMRJやA320neoシリーズに供給しているプラットアンドホイットニーがエンジン採用競争を、一歩リードしているのかもしれません。
この797を日本の航空会社が採用するのか?
ピーチ(バニラを統合しますね)が中距離参入するのにどの機材をつかうのか?普通に考えれば機材統一の観点からA321LRですが、767をANAから譲り受けるなんていう推測もありますが、その場合、その後継としては797か?
なんて書こうとしていたら、これもファーンボロでですが、こんな発表が…!
ピーチ、A321LRを20年度導入へ 井上CEO「片道7時間程度」
どうもピーチは当分A320シリーズにそろえるようです。
あとはANAやJALが中近距離国際線や国内線で使用するために、787ではオーバースペックな場所用に導入するかですね…。